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“ママじゃない私” ポートレート

いつものあなたの、いつもと少しだけ違う顔。いろんなママたちの、「ママじゃない顔」ポートレート。

第2回 座談会「この胸のモヤモヤを」 @みやこ食堂(店主インタビュー付き!)

 

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どんな職業や、環境でもそうでしょうが、モヤモヤ~っとしちゃうことってありますよね。人間だもの。イライラとかムカプンとかとはちょっと違う、モヤモヤ。爆発するほどじゃないけど、だからこそ、ひとりで抱えがちなもの。今日はママ同士、そんな“モヤモヤする私”について話してみたいと思います。あっ今回は覆面座談会です(笑)。それだったらセキララに話せるわ~☆って方がいたら、どしどし応募してね。

今回の開催場所、「みやこ食堂」とは・・・? 京子さんが、ご自宅でお友だちなどを招いて美味しいごはんを振る舞ってくれる食堂です。それほど広いわけではないけれど、不思議に開放感のあるおうち。そこでは、食器やグラス、鍋類、テーブル、子どもの絵本やおもちゃ、ベランダの緑・・・すべてのものが静かに息をしているような、ゆったりとした時間が流れています。


 

◆人生の断絶、アイデンティティの喪失にモヤモヤ

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私はね、出産を境に、いったん人生が断絶したみたいな感じがあった。それを「リセット」「生まれ変わったみたい」ってプラスにとらえる人もいるんだろうけど、私の場合は、それまで30年間の自分のアイデンティティを喪失したような・・・大げさに言うとね(笑)。

「お母さん」でしかないじゃない、産んでしばらくは。子どもはすごくかわいいんだよ、でも、夜中も、土日も関係なく、授乳しておむつ替えて泣くのあやして、どこ行くにも一緒だし、一緒に行くとなると、買い物か、公民館とか、離乳食教室、公園、子どものいる人の家に行って結局子どもの話してたり・・・なんか、「私はどこに行ったの?」って感じ。


親子1対1ってつらいよね。矢印がこう、お互いだけに向いてるっていうか・・・

下手にいい年して産んだからか、そういうモヤモヤも、自分で処理しなきゃって思ってたんだよね。こんなことは母親になったら当たり前だし、みんなこうなんだ、って。いや、そのモヤモヤを整理して言葉にもできてなかったのかな、渦中にいる間は。

気づかないよね。で、なぜか、自分のことをやっちゃいけないんだろうな、って思ってしまったり。子育てに集中しなきゃいけないんじゃないかな、っていうような。私の仕事はこれ(母親)なんだ、みたいに言い聞かせてね。

なんとなく、いい母親にならなきゃいけないようなね。「親になったんだから、自分のことなんかやってる場合じゃないわよ」ってプレッシャーも感じたり。

あるね、特に、自分たちの親世代とかからの…

「そんなのワガママよ」って。勝手な思い込みかもしれんけどね。


◆人をうらやましく思っちゃう自分にモヤモヤ

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私も、はっきり気づいてなかったけど、あったねー。ほんと、割と最近まで気づいてなかったかも。初めてのことだし、子育てって新鮮な部分もあるし。

もちろん、楽しいこともたくさんあるけんね。

うん、でも、今また妊娠してるから、出産後、自由に動けなくなるってのは、ちょっと怖い部分もある。

あ、2人目はね、自分の中でだいぶ上手に解消できるようになった気がするよ。

あ、そうなんだー!

私、まわりがけっこう自由にやってる人が多くて。子どもがいない間は、好きに会って飲んだり旅行したりできてたけど、子どもができるとそういうのもできなくなって・・・人をうらやんでるときに、モヤモヤする。

あーわかる!

子どもといるときに、この生活が嫌だって思うことはあんまりないけど、友だちと会って、あーいいなって思ってしまった帰り道とかに、なんだろうこの気持ちは、って・・・

そうかも。自分ができてないことをできてる人を見ると・・・

自由にしてる人はしてる人で、結婚したいとか子どもほしいとかあったりするんだろうけど。

そうそう、「(子どもいて)いいね」って言われたりするんだけど、それを素直に受け取れないときもあったりして・・・

私は、他のママさんたちを見てても、すごいな、それに引き換え自分は・・・ってモヤモヤすることあるよ。3人、4人産んでしっかり育ててる人とか、仕事も家事もちゃんとしてる人とか見ると、自分の母親としてのレベルの低さを思い知らされる(笑)

でも逆にね、子どもはだんだん親の手から離れていくものだから、子どもとべったりってばっかりじゃなくて、自分の人生を充実したものにしていかなきゃねーとも思う。お母さんとしての自分も大事だけど、自分の人生とのバランスとか、5年後10年後、何してんのかなーって思ったり。

そうだね、赤ちゃんのときほど、もうべったりはしてないけど、この先、子どもが自分の友だちづきあいとか始めたとき、孤独を感じないかな?とかね。

やっぱり子どもによりかかって生きたくはないもんね。


◆ダンナさんにわかってほしくてモヤモヤ

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あともうひとつ、子どもを産んだことで、夫に求めるものが変わってきて・・・。夫婦だけだったら、別にごはんとかどうにでもなるよね、でも子どもがいたら、もし私が病気したら、ごはんどうするんだろう? ずっと買ってくるわけにもいかないよね、って思う。そうなると、ダンナさんにも求めちゃうんだよね、こういうこともできるようになってほしい、って。でも、「私はお母さんだからちゃんとやらなきゃ」って気持ちもあって、「全部お母さんだけがまかなうんじゃないよ」って気持ちと、いつも葛藤して・・・。

せめぎあってるんだね。

だから、ダンナさんにもなかなかすんなりお願いできなくて、モヤモヤしてた。晴れたのは、だんだん言えるようになってから。

ほんと夫婦も変わるよね、子どもが生まれると。

あとさ、子どものこととか子育てのことって、母親のほうが、考えてること多くない? ダンナさんって、あんまり深く考えてない。「自然のままにまかせてりゃいーじゃない」みたいな。ま、結局はそれでいいんだろうけどさ、でもこっちは、日々、幼稚園や学校の様子を見聞きして、他の子どもや周りのお母さんとも会ってるから、やっぱりどうしても考えたり、気になったりするやん。そこんとこ、あんまりダンナと分かち合えない。

気になったり悩んだりしたときはダンナさんと話す?

うん、話すんだけど、スラーッと流されるときもあるし、一生懸命話したけど、あんま伝わってないなって感じることもある。なんか簡単にまとめられたり。

それがモヤモヤだよね、簡単にまとめられたことが(笑)。

まとまってるならまだいいよ、うちは、完全に違う方向でまとめられて、「100話したのに1もわかってない、ゼロだ!」ってときもあるよ!

ゼロなのか! (一同、爆笑)

別に結論がほしいわけじゃなくて、「そうだよねー、うんうん、わかるよ。いろいろ考えてるんだね」って認めてほしいんだけど、全然違う言葉でまとめられる・・・

気持ちを全部ぶつけられる相手は、やっぱりダンナさんやん? だからやっぱりわかってほしいよね、1ぐらいは(笑)。

ほんとね、せめて1ぐらい(笑)。

私はねー、割と相手の反応は期待してなくて、「あー、しゃべって良かった! すっきりした! ありがとうね!」って感じで終わることが多いかも。

聞いてくれるだけでもいいよね。

うん、聞いてないのかもしれんけど(笑)。

でも、「聞いてれば・・・聞いてるふりしてれば(笑)いいんだ」ってのは、わかってるのかもね。

ほんと、それ。そろそろわかってほしいよね、何を求められてるか(笑)。

 

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◆みやこ食堂の店主にインタビュー

 

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すてきなランチをいただきながら、モヤモヤな話でごめんなさいね、京子さん。実は京子さんも、現在3才の男の子のママなんです。彼女のブログこちら。さすが、ブログもセンス抜群! 京子さーん、よかったら、いろいろお話聞かせてくれませんか?

 

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☆みやこ食堂を始めたきっかけや、経緯のコト

もともとはまったく違う仕事をしていました。料理のことはずっと気になっていて、仕事にしたいという気持ちはあったんです。独身時代、休日出勤していた同僚の女の子にがめ煮を届ける機会がたまたまあって、すごく喜んでもらえたのがうれしかったこと、結婚後に仕事を辞めてから、料理教室の先生にたまたま再会して、先生のベーグル工房のお手伝いをするようになったこと・・・そういう「たまたま」のきっかけがいくつかあったり、友だちに背中を押されたりもして、「家で友だちや知人を招いてのお食事提供ならできるんじゃないかな?」と思うようになりました。

旦那さまに相談したときの反応は、「なんだか楽しそうね」という感じ。反対されるってことは全然なかったですよ。ただ実際に始めるにあたっては、「まったく知らない人は呼ばない」とか、「周囲の家に迷惑をかけないように」など、細かいことを話し合いました。

☆出産、そして食堂再開までのコト

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妊娠中も体調は安定していたので、産まれる前月までやっていました。産んでからはお休み。今になれば、動き回らないうちは背負ってできたかな、と思うんですが・・・。もともとは、息子が幼稚園に入ってから再開するつもりでした。そうしたら自分の時間もできますから。でも実際は、2歳になってすぐに再開。「早くあたしはやらないかん!」と思って(笑)。自分のやりたいことがあるのにやれてないのが私のモヤモヤで、「やりたいからやっていいんだ!」って思っちゃって。自信をつけたかったのもありました。息子を通じて知り合うお母さんたちに対して、なかなか積極的になれなくて。「お母さん」っていう自信がなかったんだと思います。


授乳が終わったころ、熊本で友だちが始めたカフェに遊びに行く機会がありました。すごく素敵でコーヒーも美味しくて、そのとき、フラッシュバックというのか、自分がやっていたことと重なったような気がして・・・。それで、帰りの車で子どもが寝てから、さっそく旦那さまに「相談したいことがある」と切りだしました。やらなきゃと思った瞬間に、「できるはず!」と思えたんです。仕込みも子どもが寝てからやればいいし、掃除も、子どもを遊ばせながら片づけたりもできる。「子どもと一緒に楽しもう」と思えたんですね。それまでは、ひとりでやってバタバタして疲れるんだろうな・・・という頭しかなかったんですが、切り替えられた。


子どもが小さいから、さすがに反対されるんじゃないかと思いましたし、確かに子どもにしわ寄せがいくのはよくないので、「(産前とは)こういうふうに形態を変える」とか、「ランチの時間を子どものお昼寝前までにしてもらって・・・」など、プレゼンのように話して(笑)。旦那さまはそのときもけっこうあっさり「いいと思うよ」って。たぶん、私がモヤモヤしているのもわかっていたんでしょうね。「やってみたら?」と言ってくれました。

こんな食堂でありたいな・・・と思っているコト

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やっぱり、話すことって大事だと思うんですよね。子どもが小さいと、なかなか身動きとりにくいから、ここに集まって、ゆっくりごはん食べたり、お話したりしてもらえたらと思います。私も一緒におしゃべりします(笑)。家だから、なんでも対応できるかな、と思うんですよね。おむつもあるし、おもちゃもあるし。逆に、私の息子が泣くと、友だちが抱っこしてあやしてくれたり。


小さい子が来るときは、卵や牛乳を使わないケーキを作ったりするんですが、そういうのも、レパートリーが広がっていい経験になります。食べ終わったあとに、美味しかった!って言われるともちろんうれしいけど、そのあとレシピを聞かれるとさらにうれしい。またこの料理を食べたい・自分でも作ってみたい、と思ってくれたってことだから。

みんなが作れるような作り方をしよう、と心がけてるんです。お野菜も、“一品にひとつの野菜”が基本。あんまり混ぜないんです。「この野菜を食べた!」という満足感を焼きつけてほしい。そのほうが簡単だしね。子どもがいても簡単に作れて美味しい、っていうほうが私も楽だし(笑)、ここで食べて、いいなと思ったらその野菜だけ買って帰って家で作ってもらう、そういうのが理想かも。

(おわり。)

 

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[編集後記] 

座談会進行 & 京子さんインタビュー:エミ

モヤモヤな話、いかがでしたか? ややもすれば愚痴大会・不満大会になってしまいそうなところ、みやこ食堂のお料理や雰囲気のおかげか、穏やかに共感しあう時間になって、良かったです。何かテーマをもうけて話すって、面白いですね。やっぱり女子は、話すことでスッキリしますしね! 座談会に興味のある方いたら、お気軽に声かけてねー。メールアドレスは mamajanai.watashi@gmail.com です。お友だち同士での応募でもいいよ! 場所のご提供も大歓迎!

みやこ食堂で心づくしのお料理やデザートをいただくと、自分がとっても大事にされてる気がします。もちろん美味しいし、カトラリーやおしぼりに至るまでひとつひとつが素敵だし。店主の心配りや、人柄もあるんでしょうね。

育児中はどうしても、毎日バタバタしながら作って、子どもに目を配りながら食べて・・・ですよね。そんな賑やかさも過ぎてみれば良い思い出なんだろうけど、時々、置き去りになりがちな「自分」を大事にしてあげることって、すごく大切だなあと思います。優しくされるとうれしいから、人にも優しくしようと思う。自分が肯定されているから、他人もあたりまえに肯定できる。子どもにも伝えてゆきたいその感覚を、身をもって確認できるからです。・・・というワケで、これからも、みやこ食堂におじゃましたいと思っています(笑)。

写真:橘

みやこ食堂のお野菜中心のお料理、本当においしかった!ここ最近野菜料理をもっと覚えたいという思いが強くなってきていたのですが、これはもうドはまりです。翌日から野菜料理ばーっかり作っています。もっとお野菜食べたーい!!

さて、プチ座談会&みやこ食堂店主インタビューいかがでしたか?もう、室内もお料理も全て完全に素敵でしたので写真も間違いなく撮れましたよ。私も座談会に入っています。「子育てモヤモヤ話」も「みやこ食堂のお話」ももっともっと聞きたいくらい興味津々でした。新しい出会いもとてもうれしいです。