“ママじゃない私” ポートレート

いつものあなたの、いつもと少しだけ違う顔。いろんなママたちの、「ママじゃない顔」ポートレート。

vol.25 ちほ の 「ママじゃない私」 ポートレート

 

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ほちゃんはワーキングママ。平日はお仕事なので、土曜日に、おうちにおじゃましましたー。
小学4年生の娘さんに年中さんの息子ちゃん、「ママじゃな」企画コンビの2人、それに子守も兼ねて来てくれた共通の友だち夫婦、それぞれの子どもたちもみんな入り混じっての楽しい持ち寄りランチ! ママじゃな史上、最高に賑やかな中での取材です。
時はハロウィンの季節で、お部屋も素敵に飾りつけしてありましたよ♪ 翌日は別の友人たちを招いてハロウィンパーティするそうで…

 

ハッピーハロウィン♪ パーティ・ピーポゥです。

 

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―――今日もこんなに大人数でおじゃましちゃってるのに、明日もハロウィンパーティなんだね。
ていうか、前に一緒にランチしたときも、「今夜、うちでWiiパーティなんだ」って言ってなかった? もしかしてパーティ好き?

パーティ・ピーポゥなんです(笑)。いや、私、飲むのすごい好きだからさ。

―――あ、そうか。じゃ、子どもを遊ばせつつ・・・ってことね。

外のお店とかだと、子どもたち一緒だとゆっくりできないから。

―――そうだよね。結局、おうちパーティが楽なんだよね。

で、私、なんか今日、服もパンプキンカラーなんだけど。(カーディガン)着てたほうがいいですか? 脱いだほうが?

――(ちひろ)どちらでも。どちらも明るい色で素敵です♪

(これまでのポートレート記事を)見てると、皆さんけっこうシンプルな服装だよね。

―――おうちでの撮影が多いからかな? 部屋着、とまではいかなくても、家で動きやすい感じの・・・。



別居婚のち遠距離通勤、早産、そして東京生活

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―――卒業してからのヒストリーを、簡単に教えてもらえる?

えーっとね、大学を卒業して、縁あって、大分県公務員になりました。

―――具体的にはどういうお仕事?

福祉関係だね。妊娠したのが31か2だから、まあそれぐらいまで。

―――あ、じゃ、結婚も大分で?

大分に住んでるときなんだけど、えっとね、ダンナは大学時代の後輩だけど、彼は一般の会社員になって、福岡に勤めてたの、そのとき。だから最初は別居婚

―――別居婚。ほう。

最初、大分と福岡で1年くらい別居してて、2年目からは北九州で一緒に住んで、夫は新幹線福岡に通って、私は鈍行で中津に。

―――日豊本線ね。けっこう遠いよね?

鈍行で1時間。でも北九州の家は、駅のすぐ隣って感じだったからね。で、夫が東京に転勤になって、私は妊娠中で、中津に一人で職員住宅に住んでて。
産休に入るつもりだったんだけど、妊娠6か月くらいで切迫早産になって、結局8か月で出産。


―――わあ。そうだったんだ。大変だったね。

遠距離だし、あっち行ったりこっち行ったり、仕事も出張も多いしね・・・って感じでいろいろ心配なこともあったから、結局辞めたの。小さく生まれたから少し大きくなるまで実家にいて、それから東京に行って、専業主婦生活が2年くらいかな。で、娘が2歳半くらいでまた福岡に戻ってきて。

―――また、ご主人が転勤になられて。

そう。それで、娘が3才になったときに、また仕事を始めた。と同時に、娘は幼稚園。

―――あ、幼稚園。保育園でなく。

休職中は保育園って入れないし、年度の途中だったから入りにくいから、延長保育が充実してる幼稚園を探してね。

―――それが、今の仕事?

そう。だからもう、長いんだよね。福岡市嘱託です。

―――やっぱり、また福祉系のお仕事ね。

そう。役所って勝手がわかるから、そういう意味ではやりやすくてね。

 

 

◆効率的・・・というより雑なんです(笑)

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―――ちほちゃんてすごくしっかりした人に見られる気がするけど。

あー、そうかもね。第一印象ではね。

―――実際しっかりしてるんじゃない? たとえば仕事してて、ダンナさんは今、単身赴任。すごく忙しいと思うけど、時間のやりくりとか家事とか、合理的に効率的にやれてる感じ。

それはねぇ。やりくりしてるといえばそうなんだけど・・・雑なの(笑)。

―――そうなん?(笑) 家、めっちゃ綺麗やん。

いやいや、普段はこのカウンターやテーブルもね、プリントもあり、あんなのもこんなのもありで、カオス状態(笑)。月曜からスタートして、向こう側からこっちへだんだんモノが侵略してきて・・・

―――わかる! 金曜日にこっちがわまで来たのを、土日にまたがんばって向こうへ戻して、でまた月曜からだんだん潮が満ちるように・・・

だいたいね、ばっちぃのあんまり気にならない。たとえばね、食べこぼしがあって、その上にお茶碗置いて食べても全然大丈夫。

―――おーっ(笑)。それは、もともと? 子ども産んで忙しくなったからじゃなく?

もともと。母親になってから、子どもの教育上、あんまり良くないなと思って、心がけるんだけど、途中でどうでもよくなって(笑)。
だいたい、土日のほうが疲れちゃうわけよ、パーティしたりなんたりで(笑)。けっこう予定も詰め込む。習い事もあって、バスで行くときは朝7時半に家を出たり。


―――もう、出勤と同じやん、それ。

そう。そんなんでいろいろしてたら、月曜からすでにすごい汚い。

―――取り戻せないまま週明けになっちゃうんやね。

で、月曜になったら「もういっか」ってなる。

―――あはははは(笑)

月曜だからしょうがない、って。

―――(笑) いやでも、平日働いて、土日にもいろいろ活動できるって、体力あるよね!

そんなことないと思うんだけど。効率的っていうか、ちゃんとしないで寝ちゃうから。

―――平日も早く寝る?

うん。けっこう早寝早起き。

―――あ、そうなんだー。どれくらいのレベルで早寝早起き?

9時半とか。今はね、子どもたちが先に自分たちで寝てくれるようになったから、ちょっと遅くなってるけど。

―――あ、早い! てか、仕事から帰ってそれまでに片付くのがすごいね。

でも雑(笑)。

―――いや、いくら雑と言っても、ごはん食べさせて片づけてお風呂入れて、洗濯ものだって毎日あるやろ。

まあ、乾燥機が全部やってくれるから。食洗機ルンバもあるし。

―――おお、働く主婦の三種の神器! 朝は何時に起きる?

5時。だんだん冬になると、少し遅くなるけどね。

―――すばらしー! 子どもが起きるまで何してる?

うーん、ボーッとしてる。

―――えっ。

自分の時間というには少ないからね。ボーッとしてたらすぐ6時。

―――ほんとにボーッとしてるの?(笑)

うーん。片づけたりとかね。


 

◆睡眠大事。何をさしおいても寝る!

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―――ともかく、9時半とかに寝て5時に起きるなら、睡眠不足ではないね。

睡眠はすっごく大事にしてる。私すごく雑なんだけど、本当はそれなりに丁寧な暮らしをしたいの。でも、疲れると、どんどん雑になる。

―――わかるわかる。

ま、日常生活は、正直、雑でもまぁいっか、ってとこもあるんだけど(笑)、仕事のほうで集中力が落ちて来るんだよね、疲れると。文字の間違いとか、つまらないミスが増えたり、仕事で話をしていても、なんかこう、ピリッとこなくなる。それが困るから、何をさしおいても寝るようにしてる。昼寝もしてる。

―――あ、昼寝って職場で?

そう、ごはん食べたあと、空き部屋で5分、10分ね。寝て、少しでも雑にならないようにしてる。仕事ではね。

―――仕事は面白い?

うん、やりがいはあるね。

―――福祉系のお仕事で、前向きにウキウキするようなお仕事じゃないよね?

そうね・・・。でも、深いというか。いろいろな方に会って話をするけど、そのたびに学ぶことがあるし、考えさせられるよ。

―――仕事をしてる良さって何だと思う? 

それはなんたって、言い訳をできることだよ。仕事では「子育てが大変」って言って、ママ友には「仕事が忙しくてさ」って(笑)。

―――ああー(笑)。

専業主婦だったら、ある程度、主婦クオリティを求められる気がする。いや、人がどう思うかは別にして、自分がそう思っちゃうのかな。日曜の昼はラーメンでいいやとか、思えないんじゃないかな。いや、私なら思うか(笑)。

―――社会とつながっていたい、みたいな気持ちってある?

あるある。ずっと子育てっていうのも、よだきいしね。“よだきい”って方言だけど。でも、エミちゃんとかの話を聞いてると、幼稚園の帰りに遊ばせたりとか、そういうのはいいなーと思う

―――見られるもんね、子どもの様子が。

見られるし、楽しいよね。

―――仕事でストレスはないの? 

もうお局様だからさ(笑)。

―――ちょ、まさか、ストレス与えてるほうじゃなかろうね、周りに(笑)。

与えてるほうだと思うよ(笑)。与えてるほうはもう、しょうがない、あきらめてもらうしかないね(笑)。

―――割り切るなあ!(笑) 

  

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※あ。お仕事に関して。ちほちゃんに、とても良いページを教えてもらいました。
“社会福祉にかかわる相談者の基本7原則” ですが、
「クライエントの感情表現の自由を認める」
「決して頭から否定せず、どうしてそういう考え方になるかを理解する」
「善悪を判じない。カテゴライズしない」「自らの行動を決定するのはクライエント自身」
・・・・など、我が子や家族、周囲の人々、そして自分との向き合い方でも大事な視点だと思ったので、興味のある人はご参照くださーい。


   

◆よく喋る。夫も子どもも、よく喋る。

 

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私ね、「ママじゃな」に出ようと思ったひとつにはね、写真を撮ってもらおうかなと思ったのよ。大学時代の友だちと久しぶりに会って、レストランで一緒に写真を撮ったら、二の腕が衝撃的でさ。

―――あ・・・なんかちょっと、年齢を感じた、みたいな?

年齢が出てた! あれけっこうショックだった。なんか、私の41才の写真がこの1枚だけって、あまりに悲しすぎると思って(笑)。

――(ちひろ)人が実際に見てる以上に、どうしてか写真には年齢がもっと強調されることがあるから、あんまり気にしなくていいと思いますよ♪

―――そうそう、今日は綺麗に撮れますよ~♪ 今日の写真は、ダンナさんには見せる?

いや~。見せないかなあ。言ってないもんね、今日の(取材の)こと。

―――ちほちゃんはさ、ダンナさんとはよく喋るほう?

めっちゃ喋る。

―――あ、そうなんだー。いいことだよね。ダンナさんもよく喋るの?

喋る。子どもたちもよく喋る。もう~~、よく喋る。

―――よく喋る家族(笑)。いいね。ダンナさんとどんな話する?・・・って聞かれても困るだろうけど。

もう、どうでもいいようなことっていうか、子どもの話とか、お金の話とか(笑)。何でも話す。仕事の内容とかはね、あんまり話さないけど、今日職場でこんなことあったとか。

―――聞いてくれるんやね?

聞いてくれる聞いてくれる。

―――じゃあ今さ、ダンナさん単身赴任であまり喋れないのは、慣れた?

うん。それはそれで。ま、電話で話したりもするし、話さないからストレスが・・・とかってのはないね。職場でもずっと喋ってるし。職場の話をママ友にすると、「あんた仕事してるの?」て言われるくらい(笑)。

     

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(ほら!ママを笑わせて~! ・・・七五三撮影の逆バージョンみたい 笑)

 

 

◆40代、「ホットなママ時代」が終わったあとで

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―――40代になったら楽になった、っていうか、感覚が変わったみたいなこと言ってたよね。30代までは人と比べてちゃんとしなきゃみたいなのがあったけど・・・だっけ?

そうそう。もう出し尽くしたからね、40代は自分にあるものでやってくしかない。

―――周りと比べる感覚はなくなってくるよね、だんだん。

娘が小4だけどさ、もう子どもによってほんとそれぞれになってきてるもんね。
中学受験する子はそろそろ塾に入って受験対策し始めるし、本格的にスポーツしてる子は週4,5回やってたり。小さい頃は、みんなと同じ感覚でスイミングしたり、とかあったけど。


―――そだねー。でも、下の息子ちゃんは、まだ小さいよね、年中さんだから。

それでも、ママとして一番ホットな時期は過ぎた気がする。もっと小さいころはさ、子どもがどういうこと考えてるか、見てたらだいたいわかった。でも今は聞かなきゃわかんないよね。

―――そうだね。もうしっかり、いっちょまえの人格があるもんね。

あとやっぱり、現実的に時間かなー。「お風呂に入って寝なさい」って言ったらできるから。

―――子どもはどんどん大きくなっていくけど、たとえばあと3年後とか5年後とか、どうなってると思う?

あー、たぶん全然変わんないと思う。

―――あ、そう? 時間の使い方とか変わらない?

たとえばさ、子どもが小さい頃ってもっとやることいっぱいあったやん。お尻拭いてあげたり着替えさせたり・・・。そんな手間はもうなくなったけど、だからといって今、私の時間が増えたかといえばそうじゃないわけよ。

―――確かにそうやね。

だから、そういう時間がだんだん拡大していくだけで、やってる感じとか忙しさはあんまり変わらないんじゃないかと思うけど。

―――子どもが大きくなったらこれ始めようとか、あったりしない? 

あー、私ね、習いごとマニア(笑)。

―――そうなんだ!(笑)

なんか、教えてもらったり、話を聞いたりするのが面白い。でも、ほんとにまったくの一人時間がないとできないよね。家族といるときは家族の時間にしないともったいないから。実は私、焦る~って気持ちもある。「子どもを何をし尽くすか?!」みたいな。遊ばなきゃ、って。

――(ちひろ)いいですね、なんか(笑)。ギラギラ。

――― いっしょに遊べるうちに、てことね。中学生になると部活とかもあったりするし・・・。

そうなのよ!

―――ちほちゃんは、なんか、今を生きてるって感じやね。物事を深刻に考え過ぎたり先のことをうじうじ心配したりしないような・・・。

あー、そう。なんか、アホみたいやね(笑)。特に、人と話すと、そういうところが出ると思う。

―――あんまり悩みを人に相談するとか愚痴るとかもなさそう。

どうかなー。あんまり不満とかもないねぇ。いや、日々、小さくイラッとすることはそりゃあるけど、でも、大きく言うと特にないかな。

―――いいことだよね。あんまり、ナーバスになりすぎない力って大事、生きやすさにつながる気がする。

そうねー。私は「楽に生きてる」って言われる。

―――あ、やっぱ言われる? それって、性分なのかな。もともとの性格…。

性分だと思う。血。みんな、ストレスを受け取るほうじゃなく与えるほうね(笑)。

―――(笑) いや良い性分ですよ(笑)。


(おわり。)

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(土曜の昼下がりフル子連れで挑む取材、友人夫婦の最強(!)シッターさんのおかげで楽しくスムーズに終了しました。スペシャサンクスです。写真はF氏がマジックを披露しているところ。写っていないけどもう二人こどもがいるのです。にぎやか~! 笑)

 


【編集後記】

インタビュー:イノウエ エミ
わーわー! 私も雑な星の住人なので、雑なお話のあたり、あるあるの嵐でした。そう、片づけても片づけても、どこからともなく机上にわいてくる書類やら小物やらゴミたち・・・(捨てろよ)
でも、同じく雑だといっても、ぐうたらな雑星人の私と違い、ちほちゃんはアクティブ! 人生いろいろ、雑にもいろいろ。

ストレスを与えるほう」なんて、ほんとはそんなことなくて、ちほちゃんは周りも楽にさせる人じゃないかな。明るくて楽しくてさばけてて、裏表がないな、とすぐわかる。信頼させてくれる懐の深さを感じます。ちほちゃんと話してて、私がもらってるのは元気だと思います。

ふだんは幼稚園のママなど、自分と似たパターンで生活している人と会うことが多いので、仕事をしてる女性の話を聞くと、いろいろな違いも感じ、面白く、刺激的です。楽しいお話ありがとう。そしてさすがパーティ・ピーポゥ、ホストもスピーディで自然体! 子どもともどもくつろいじゃいましたー。 

写真:橘ちひろ
一枚目の写真は自分の「いい!」と思った感覚を信じて、思い切ってこの写真にしましたよ。初のストロボ使用です。
うん、やっぱり好き♡

ちほさんはおしゃべりが上手で表情も豊か、きっとお仕事もバリバリとされているのだろうなぁと、想像するとうっとりします(^_-)-☆
でも正面切っての撮影は案外照れ照れでかわいらしかったです。そして古くからの友人まきちゃんとおしゃべりしているカットはとても柔らかい表情でドキッとしました。このときもっと撮っておけばよかったなぁ。こんな表情も引き出せるようになりたいです。

インタビューでは「ホットな子育て期が終わってきている」と感じられているようで、そのあたりを冷静なのに熱く、でも気負わず捉えているのがいいなぁと思いました。今自分はたぶんホットな子育て時期なのですが(下の子が1歳男児)自分のこれからの事を考えては焦り、反面、子供が手を離れていくことを思えば焦り・・・という感じです。こうやっていろんな方のお話を聞いているととても参考になります。
取材を受けていただいて、本当にありがとうございました~!